香港信託

香港はイギリスやシンガポール、またはヨーロッパやカリブ海にあるオフショア地域などの信託利用が盛んで有名な金融センター地域に劣らない信託法を有しています。

2006年以前は、香港信託は遺産税に対する節税ツールとしてのみ利用されてきました。
遺産税・相続税が香港で廃止された現在でも、多くの信託ケースにおいて非課税とされるため、今でも節税ツールとして信託が利用されています。

香港信託の特徴:

  • 委託者の資産管理権:香港で信託を設定することにより委託者は信託財産を自分の資産として投資・管理をすることができます。これによりビジネス・オーナーとして信託設定に置かれた会社への支配件が広がり、自己裁量で管理できる幅が増えることになります。
  • 受託者による代理店・保護者・ノミニー選任:受託者は(i) 信託資産の投資運用を任せる代理店を選任、(ii)信託資産に対しノミニーの選任、 (iii)信託資産や信託証書などの書類の保護管理者の選任ができます。その場合に選任できるのはプロフェッショナルな個人または機関です。受託者は選任した代理店・保護者・ノミニーのパフォーマンスを定期的に見直し、必要あらば指示や方向性提示などの介入を交えながら信託資産運用にあたります。その場合の介入は、信託証書の意向範囲内でなければなりません。
  • 投資:信託証書(Trust Deed)によって信託資産とその運用方法が規定されるのが通常です。明確に規定されていない場合においては、受託者は信託条例の別表2に基づいた範囲内での投資運用を行なうことができます。
  • 恒久な信託期間設定:近年の信託法の改定により信託の設定期間を無限にすることができるようになりました。これにより、複数の世代に渡る遺産継承プランニングが可能となります。コモン・ロー(英国判例法主義)を採用している国々において同じ無期限設定を信託に採用しているところは、今のところ香港のみです。
  • 遺留分(Forced Heirship)からの保護:香港にて設立された信託は海外の遺留分制度から切り離され影響されません。これの意味するところは委託者(や受益者)の居住国に関わらず委託者の意図する形で受益者へ信託利益の受け渡しが、誰にも邪魔されることなく可能となります。
  • 香港の「ゼロ課税」制度:香港では香港以外の源泉所得に対する課税はありません。これはそのまま信託にも当てはまり、香港外にある信託財産によって得た利益に対する課税は発生しません。この点において香港は他の「ゼロ課税」制度を採用している国との違いはありません。
    1. 香港で設定された信託へ海外から資産を移す場合、及び海外に所有する資産から得た利益を香港の信託へ移す際に税金は発生しません。
    2. 配当は非課税。香港では配当に対する課税がありません。香港以外からの配当金に対しても非課税です。
    3. ゼロ源泉徴収税。受益者の居住国に関わらず香港で設定された信託利益の受け取りの際にその信託資産の場所が香港及び海外であっても非課税です。
    4. 香港では贈与税はありません。
    5. 香港ではキャピタルゲインに対する課税がありません。これは信託にも当てはまります。
    6. 香港では付加価値税(VAT)がありません。
  • シンプルな一統治行政内における管理:信託、受託者、銀行と投資、法律・会計サービスを香港という一つの行政区内で管理していくことが可能です。

しかしながら香港は、ベリーズや他の「VISTA信託地域」や「STAR信託地域」と呼ばれるオフショア信託地域(BVIやケイマン諸島)にて提供される、離婚時や破産時などに適応する手厚い資産保護サービスには欠けるところがあります。

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