中国法人の設立

中国でビジネスを行なうにあたって

背景

中国は人口は13億に達し、国土は9.6百万平米の広大な土地を有します。23省、チベットなどを含む5つの自治区、香港やマカオを含む2つの特別行政区から成り立っています。台湾は独立国家として存在しています。香港とマカオは自治区として高度な自治権が付与されており、独自の法体系、通貨、移民管理、パスポート発行、税制、国際条約などを有しています。

中国の海岸線は1万8千キロメートルにも渡り、そこには数多くの商業港が存在しています。海外からの投資は政府の政策による賜物で主に海岸沿いに集中してきましたが内陸に対する投資も増えてきています。海南、珠海、深圳、汕頭、廈門、浦東の6つの経済特区は海岸沿いにあります。

中国は多様な言語や文化が一つの国に存在しており、北と南では多大な違いがあります。経済的には国の東側と西側では大きな差があり海岸沿いの東側は進んでおり西側は経済発展が遅れています。

中国の行政は国級、省級、市級、直轄市という4層の構造になっており、それぞれにおける規制や税制、または特定の産業に関わる規制も異なります。

中国の経済は開放政策や度重なるリフォームにより70年代後半からめまぐるしく成長してきました。中国の経済成長は主に輸出にあります。

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中国の通過は人民元または圆と呼ばれており、まだ完全に為替が自由化されていません。過去に米ドルに対し何度も切り下げや切り上げが行われてきました。近い将来には自由化されるといわれています。香港はオフショア人民元センターとして知られており、大陸外でオフショア人民元による金融商品の取引が可能な場所として香港は世界でもひときわユニークな立場にたっています。

ポートフォリオインベストメント

多くの中国企業は香港、ニューヨーク、ロンドンの証券取引所またはその他のセカンダリーマーケットへ上場しています。中国国内では上海と深圳に証券取引所があります。上海市場と深圳市場で取引される株式にはそれぞれA株とB株の2種類があります。A株の取引は人民元建てで外国投資ファンドの購入も可能ですが、主に中国国内投資家専用の市場となっています。B株は米ドル建てで取引されており、外国人投資家の参入も可能です。このような区別は将来的にはなくなると言われています。香港には中国のファンドを取引する投資顧問が数多く存在し、香港を介在した投資が活発です。

中国国内に拠点を構えない参入方法

過去20年の間に中国は世界の製造・輸出拠点地として発展してきました。北に位置する上海は特に重工業の拠点として鉄、自動車、船、石油化学製品が製造されてきました。南では電子製品、衣服、玩具、その他の製品が製造されています。

世界中の多くの企業は中国に拠点を置かずに中国国内から物品を購入しています。中間業者や代理店などの利用です。 

また、多くの企業は香港に法人を設立し、物品を中国より購入し買い手にリボイシングを行っています。物品は直接中国から買い手へ出荷し、香港法人はマージンを稼ぎます。香港では香港を源泉とする所得のみに課税されるため、正しくストラクチャーを組むことによって香港法人の利益は香港では非課税とすることが可能です。

これをオフショア所得申告といい、税務署による課税か非課税かの判断はケースバイケースです。ゼットランドでは税務専門家による正しいアドバイスの提供が可能です。

香港法人の利用によって中国での信用を高める効果や優位な取引への期待もあります。香港と中国はCEPA(中国内地と香港の経済貿易緊密化協定)を締結しており産業によっては香港法人が中国において優遇されます。香港法人を設立し、ただしオフィスを香港に構えず中国と取引を行いたいお客様のためにゼットランドでは設立からバーチャルオフィスの提供サービス、また会計・税務・監査サービスを提供しています。

中国に拠点を構える場合

外国人による中国での拠点作りには3つの方法があります。駐在員事務所の設立、合弁企業の設立、そして独資企業(WOFE)の設立です。規制、税制などは産業ごと、または各省、各市、各区によっても異なります。

以下に提供する情報はあくまで概要です。詳細はケースによって異なるため、個別にご相談ください。

ゼットランドでは中国へのビジネス進出のサポートを行ってきました。上海、重慶、広州、北京などのメジャーな都市においてプロフェッショナルサービスを提供する他社と協業しております。

特にゼットランドグループ内においては人材派遣会社であるJM Geminiが上海、北京、広州、深圳に拠点を構えてエグゼクティブサーチや人材スカウトなどを初めとするサービスを提供しています。

中国法人の持ち株会社として香港法人を設立

企業が売上を伸ばし国際的事業に発展すると、その利益の運用戦略が重要な課題となってきます。国際事業法人としてその利益を最大限に活用しようとする場合、利益をどの国で吸い上げるかまたどのタイミングで行うかが重要なポイントとなってきます。香港法人は中国投資への足がかりとして一番利用されておりBVI(イギリス領バージン諸島)法人が二番目になります。中国へ投資する際に潜在する、中国における法的責任から親会社を守るために香港法人などを設立する例も多くあります。

中国における責任問題への懸念、将来に中国法人を売却する際の手続きの簡潔さ、節税計画や利益の配当などを考慮した場合、香港法人を中国法人の持株会社としてストラクチャリングを行うことが可能です。

WFOE(外資独資企業)、FICE(外商投資商業企業)、またはJV(合弁会社)を中国に設立し参入を図る場合に香港法人を持株会社として利用するいくつかの利点を紹介します.

賠償責任からの保護:
香港持株会社は中国投資において賠償責任対象となるため、お客様が他に外国に法人を所有されている場合、それらの外国法人は賠償責任対象から切り離され保護されます。

柔軟さ:
香港法人は会社定款または株主契約書にて株主同士がお互いに対する、または会社に対する権利と義務を定めることが可能です。

ロイヤリティ(特許使用料)とライセンス(免許)に対する利益の資金回帰ストラクチャー:
香港と中国間における租税条約(DTA)により、香港法人が中国子会社から受け取る配当は香港では非課税となります。中国側では配当に対して源泉所得税7%が引かれますが、香港ではないほかの国に配当した場合の源泉所得税25%に比べても非常に得で、中国における総純利益の13%は節税することが可能です。このような手配は中国法人の会社定款に明記する必要があります。

中国投資の再構築:
ストラクチャーの再構築や法人利益の再配分、または中国法人株の売却などが必要になった際において、香港の持株会社を利用するこをお勧めいたします。これは、香港では簡潔な手続きで済んでも、中国当局を通すと手続きが煩わしくなるためです。

中国当局を回避した中国法人(投資媒体)の売却を可能にする:
中国では外国人投資企業の売却には特別な規制が課せられているため、外国人投資家が中国で法人の売却手続きを踏むのは非常に面倒になります。その点、香港法人(親会社)を売却すれば中国当局を介さずスムーズに手続きを行うことが可能です。

香港における配当に対する非課税と登記資本金:
香港では配当は全て非課税となるため、中国法人から親会社となる香港法人への配当金は香港において非課税となります。このようにして貯められた配当金は香港法人に留保するか香港や海外にて再投資をすることが可能です。持株会社が子会社である中国法人へ支払う登記資本金はそのまま持株会社で登記資本金として計上されます。お客様が他に海外法人を所有されている場合、香港法人をその海外法人の子会社として設立し、更にその下に中国法人を子会社として設立するこのも可能です。

このようなストラクチャリングに対するメリットは以下の通りです。

  • 中国法人に投資する登記資本金額は、既存海外法人より香港法人を介して中国法人に投資することによって、既存の海外法人はその額が資本等資金を越えた場合において中国における賠償責任より保護されます。
  • 中国法人にて利益を上げた場合、それを配当として香港法人に移します。香港法人では配当金として非課税で計上されます。
  • その配当金を今後は既存の海外法人へ移す際に、借款返済(ローン)として計上することによって非課税を見込むことも可能になります。

中国での配当源泉税:
2008年1月1日より導入された一律法人課税率25%に加え、外国法人への配当に対して20%の源泉税を導入しました。しかし香港と中国間にある租税条約によって香港法人に対する配当源泉税は5%で済むことになります。もし香港法人によって所有される中国法人の株が25%以下の場合は10%の配当源泉税が適用されます。

移転価格と製造業における利益:
中国法人の事業が製造業である場合において、その香港持株会社を通して販売を行う場合、すなわち顧客に対して香港法人がインボイスを切る場合において、香港では売上の50%が香港源泉と見なされ、香港での課税対象額となります。香港持株会社に貯蓄された利益は再投資に利用が可能です。このようなストラクチャリングによって、ストラクチャー全体におけるグッズ売上USD1ドルに対しUSD0.06ドルの節税を達成することが可能とされています。

連結決算と国際会計基準:
香港の会計基準は国際財務報告基準(IFRS)を採用しています。よって外国法人がグループの親会社である場合、香港法人との連結決算の法が、中国法人との連結決算より簡潔に済みます。

多様な金融商品へのアクセス:
資金調達へのアクセスは中国に比べて香港の方が優れており、多様で高度なオプションを選ぶことも可能です。加えて、香港の銀行サービスは高いレベルのテクノロジー及び安全性を提供しており、グローバルな大手バンクが全て香港に集まっています。香港は金融自由度が世界一高く、中国のように送金の規制はありません。

従業員に対する株保有とインセンティブスキーム:
中国での事業を行うにあたり、役員や管理職員に対してインセンティブの支払いは重要な課題となってきます。中国ではストックオプション制度も有効な手段として採用されています。香港法人の株を利用したストックオプションの制度の構築も可能です。

駐在員事務所の設立

駐在員事務所または中国語で外国企業常駐代表機構とも呼ばれており、名称の通り親会社を代表する中国における実体となります。中国への進出体形としてはもっとも容易でコスト的にも安価に設立できる形となります。ただし、営利性活動に従事してはならず、その活動内容は顧客とのコミュニケーション、市場調査、品質管理、技術交換、マーケティングやセールスの事務作業などに限られます。

駐在員事務所の設立申請者は、本国で2年以上の事業経験が求められ、申請当局へ提出する書類は中国語の翻訳が求められ、中国大使館にて認証及びアポスティーユを受ける必要があります。

駐在員事務所への課税は各省や市によって異なりますが、通常は申告された経費の11%ほどです。経費送金は駐在事務所の本社より直接送金される必要があります。財務記録は当局より定期的に点検が入り、事務所には代表者が必要となります。事業所(オフィス)の賃借契約書は駐在事務所名義である必要があり、オフィスには名称が記載されたプレートの提示が必要です。

合弁会社(ジョイントベンチャー)

合弁企業は中国側出資者と外国側出資者からなる中国で設立される企業形態で、資本系(合弁)か合作系かに別れます。合弁と合作の大きな違いは利益の分配方法で、合作の方がフレキシブルです。

中国政府にとっては、合弁によって外国企業より享受できる高度技術や最新の管理技術は非常に有益と考えられています。外国企業にとっては合弁によって中国市場へのアクセスや低賃金労働者や低生産コストの獲得が有益となります。

中国では外国企業が進出できない分野があるため、それらの分野への進出の際には合弁が有利となります。規制されている分野はレストラン、バー、建築、車生産や化粧品分野などが含まれます。これらの分野は外資独資企業(WFOE)による進出はできません。

外資独資企業 (WFOE 読み方:ウーフィー)

外資独資企業の設立は外国企業にとってもっともポピュラーな中国への進出選択です。

外資独資企業は中国における有限責任会社で100%外国人投資家の出資によって設立される法人あるがため、外国人投資家が完全なる支配権を握っています。出資者は現金で出資するだけではなく現物出資(機材)も可能です。事業内容(会社にて行える事業及び行えない事業内容の定めも含めて)、資本構造、会計や財務などは会社定款によって定められます。

2014年3月以前は外資系企業全てにおいて最低資本金の規定があり、一定期間内に振込みをする要求がありましたが会社法が改定され、特別承認を要しない事業を行う企業に対しては最低資本金規定、資本金払い込み時期の制限、及び現金出資割合が廃止されました。

登記資本金額は設立段階で登記記載をします。総投資額は登録資本金と借入金の比率となります。登記資本金は法人の初期経費をカバーする額が必要です。一度振り込んだ資本金をそのまま引き出すことは禁止されています。

外資独資企業の税率は登記地域によって異なりますが、通常は物品の販売やサービス提供に課税されるBusiness Invoice Tax(サービス増値税)で6%、企業所得税が25%。尚、企業所得税は国税に分類されます。

中国の多くの都市における特別経済区において、特に輸出や再輸出を行う外資独資企業へのインセンティブ提供が行われています。特別経済区では外国投資に有利な税制の元に、外国からの投資を多く促しています。税率や条項は各地域によって異なり、ハイテク産業や製造業、及び農業は好まれ優遇されます。

また、中国には外相投資産業指導目録が存在し、外国出資規制は「奨励類」、「許可類」、「制限類」の3つに分類されます。各分類によって要綱や規制が異なり外資独資企業の活動の手引きとなっています。そして重要なのは、中国はWTO(世界貿易機構)の基準に合せるために法律、会計、そして税制のリフォームを随時行っているため外資独資企業の設立の前には専門家への相談が重要です。

必要資本金

最低資本金制限は撤廃されましたが、地方当局より登記許可が下りるためには最低資本金を求められることもあります。求められる資本金額は事業内容、売上額、企業サイズや設立場所などによって異なりケースバイケースで、何が「リーズナブル」ま額という基準は各当局独自の判断によります。

弊社のサービス内容

弊社は香港に拠点を持ち、中国では上海と北京にオフィスを構え中国における法人設立、人材派遣などのサービスを提供しています。

また、中国では会計・監査も現地の会計・監査法人と組んでサービスを提携しており、他にも多くの弁護士事務所などのネットワークから中国におけるビジネスに必要なサービスを提供させていただくことが可能です。

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