イギリス領ヴァージン諸島法人（BVI法人）における新しい法律について

BVI（イギリス領ヴァージン諸島）において会社法が変更されました、新しい法律は2023年より適応になります。主な変更点は以下です、

１．BVI法人の自動抹消（Striking off）と清算（Dissolution）

以前はBVI法人が未払いなどの理由で自動抹消（Strike-off）された場合、7年後に自動的に法人が清算（Dissolved）されました。2023年からは自動抹消された法人はBVIの現地登記所が清算通知を発行した直後に清算されます。

２．自動抹消または清算された法人の復活（Restoration）

2023年以降の新会社法によって自動抹消または清算された法人の場合

清算されてから5年以内の場合は登記所に申し込むだけで短縮された復活手続きが取れます。裁判所を通す必要はありません。復活申請をする場合には、現地登記代理店に最新の法人情報を提供することが必要です。

2023年前の旧会社法にて清算された法人の場合

清算された日から10年以内に現地裁判所へ復活の手続きを行う必要があります。

３．法人の清算人への資格及び現地居住者が要求

法人を清算する際に任命される清算人は現地居住者であり、BVI現地の金融当局などから発行される債務超過扱いライセンスなどの清算人に適した資格と2年以上の清算経験が要求されます。居住資格は、180日以上ＢＶＩに居住していることが条件となります。

４．法人取締役の名前の情報公開

新しく法人取締役の名前が公開情報となり、検索が可能になります。取締役のその他のパーソナル情報（誕生日、国籍、現住所）などは公開されません。また取締役を辞任した前取締役の名前は公開されません。

５．会計準備と現地への提出義務

貸借対照表(Balance sheet)や損益計算書(Profit and loss statement)などを含む会計書類を毎年現地に提出する義務が発生します。提出期限は決算日から数えて9か月以内です。監査は不要です。以下に、決算日と会計書類の提出期限の早見表になります。

新法律によって定められた会計書類の提出受付け開始日は2024年1月1日からです。この場合の提出期限日は2024年9月30日になります。提出先はBVI現地登記代理店です。

暦年以外で決算日を設定した法人において、いづれにしろ決算期末から数えて9か月以外に現地登記代理店へ会計書類を提出します。

法人実質支配人（Significant Controllers）の登記

新法律では法人実質支配人を将来に登記する枠組みが設定されましたが、現時点(2023年時点)において設定は未決定です。

詳細はこちらのウェブサイトをご参照ください。

https://zetland.biz/guides/act_no_6_bvi_business_companies_amendment_act_2022.pdf

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